8月の誕生石その3・「スピネル」について
今まで8月の誕生石と言えば「ペリドット」と「サードオニキス」でしたが、2021年12月20日、新たに「スピネル」も、8月の誕生石として追加されました。
スピネルは歴史の中でも何度か登場し、人々の目に触れられてきました。
今回は、結婚指輪・婚約指輪をオーダーメイドする際に、スピネルを石留めしたいとお考えの方に向けて、より詳しくスピネルについてお話してみたいと思います。
目次 1.スピネルとは 2.スピネルの歴史 3.スピネルの産地 5.スピネルの石言葉 |
1.スピネルとは
スピネルは透明色オールカラーの宝石で、赤・青・緑・黄色・黒・オレンジ・ピンク・パープルと様々な色があります。
特に赤やピンクのスピネルは強い人気があって、ジュエリーではよく使われる宝石の一つです。
また同じ赤色のルビーよりも、レッドスピネルの方が希少価値を高く付けられるケースも多々あります。
スピネルは結晶が八角形で先が尖っていることから、和名で「尖晶石(せんしょうせき)」とも呼ばれています。
結晶の尖った部分がトゲのようにも見えることから、ラテン語で「トゲ」を意味する「Spina(スピナ)」から、「スピネル」という名前が付けられたと言われています。
またスピネルの色の違いは、含まれる成分によって変わってくるのですが、クロムが含まれる場合は赤やピンク、鉄のみが含まれる場合は青になり、クロムと鉄が混合で含まれた場合はオレンジやパープルになる傾向にあります。
2.スピネルの歴史
スピネルの中でも、レッドスピネルはルビーに近い色味・頑丈さを持つことから、度々レッドスピネル=ルビーと間違えて扱われてきたという歴史があります。
中でも有名なのは、「黒太子(こくたいし)のルビー」のエピソードです。
14世紀の半ば頃、イングランドの王太子であったエドワード黒太子がおよそ140ct(38g)もある大粒の赤い宝石を手に入れ、これが永らくルビーであると信じられていました。
その後、この宝石は英国王室の「大英帝国王冠」に装飾として使われましたが、18世紀頃になってコランダム(ルビーやサファイア)とスピネルが分けて扱われるようになり、ロメド・リールという科学者によって鑑別が行われ、この宝石がルビーではなくレッドスピネルであることが判明したという逸話が残っています。
また、ブルースピネルも品質によってはサファイアにかなり近い色味の物もあるため、こちらも混合されて扱われることが何度かあったそうです。
3.スピネルの産地
スピネルの主な産地としては、タンザニア・スリランカ・ベトナム・ミャンマー・パキスタン・タジキスタンなどがあります。
特にタンザニアやミャンマーでは綺麗な赤やピンクのスピネルが産出されることで有名です。
スリランカでは青や黒・ピンク・パープルがよく産出されるなど、地域によって採掘されるスピネルの色に違いがあります。
4.スピネルの硬度と性質
スピネルのモース硬度は8となっていて、ガラスや鋼鉄よりも頑丈な水晶より硬い宝石という位置づけになっており、靭性(割れにくさ)も高く、ルビーやサファイアに次ぐ丈夫さです。
その他にも水分や中性子洗剤への耐性も高いため、石鹸などを付けて水洗いすることが可能です。
そのほかにもお手入れする上で、超音波洗浄機に入れても安全に洗浄することが出来ます。
ただしどちらの方法で洗浄するにせよ、終わった後は水分を柔らかい布でしっかり拭き取るようにしましょう。
またスピネルは熱にはそれほど強い耐性はないため、温度の高い場所に長時間は置かないようにしましょう。
5.スピネルの石言葉
スピネルには「成功」「安全」「目標達成」といった石言葉が込められています。
結婚生活を続けていく中で、お二人で何かを乗り越えなければいけない場面も出てくるかと思いますが、スピネルはそういった時に、お二人が力を合わせて壁を乗り越え、より良い未来に進むための道しるべとなってくれる、心強い宝石です。
結婚指輪・婚約指輪をオーダーメイドされる際には、指輪の裏側などにスピネルを石留めしておくと、日常の中でふと見た時に、勇気を与えてくれるかもしれませんね。
***他の誕生石については下記をご覧ください***
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